はじめに
本コラムでは、法人番号を活用するメリットを整理し、法人番号を「企業データ管理の標準キー」として定着させることで、手続をムダなく、早く、正確に 行える状態を目指します。
その結果として、公平・公正な取引環境の整備や、国内外をまたぐビジネス(データ連携・電子商取引等)の促進にもつながると考えています。
なぜ、いま「法人番号」なのか
これまで取引先管理は、各社が独自の顧客IDを採番したり、データベンダー独自IDに依存したりするのが一般的でした。ところが現在は、国税庁が指定する13桁の法人番号を、民間企業も自社システムのキーとして利用できます。法人番号は利用範囲の制約がなく、誰でも自由に利用できると明示されています。
この「標準キー」があることで、企業を一意に特定しやすくなり、名寄せ・統合・連携の精度と速度が大きく向上します。
法人番号とは
法人番号は、株式会社などの法人等に付与される13桁の番号で、国税庁長官が指定します。指定された法人等の「商号(名称)」「所在地」「法人番号(基本3情報)」は国税庁の法人番号公表サイトで公表され、検索・ダウンロード・Web-APIでも取得できます。
「社名・住所」管理が難しい理由(実務あるある)
取引先を社名・住所だけで一意に管理しようとすると、実務では次のような壁に当たります。
-
表記ゆれ(株式会社/(株)、全角半角、旧字体など)
-
移転・統合・商号変更による履歴追跡の難しさ
-
部署ごとに別IDで管理され、同一企業が複数レコード化
-
ドメイン情報だけではグループ会社・関連会社の判定が困難
こうした課題に対し、法人番号をキーに据えると、名寄せ・変更追従・連携の設計が一段シンプルになります。
法人番号を使う5つのメリット
1. 国が提供する「無償の標準キー」を企業間取引で使える
法人番号は、民間を含め広く利用でき、国税庁サイトから基本情報を取得できます。
独自IDへの依存度を下げ、データの再利用性・移植性を高められます。
2. 国際標準の枠組みで“国際的に唯一のコード”として扱える
国税庁は国際標準規格の「発番機関コード」を取得しており、法人番号は発番機関コードと組み合わせることで国際的に唯一のコードとして利用できる旨が示されています。
(国税庁の発番機関コード例:UN/EDIFACT 3055=402、ISO/IEC 6523-2=0188、ISO/IEC 15459-2=TAJ)
3. 商号変更・移転・統合など“企業の変化”に追従しやすい
法人番号をキーにすると、名称や所在地が変わっても同一企業として追跡しやすく、顧客データの鮮度維持(変更反映・履歴管理)がしやすくなります。
法人番号公表サイトでは変更履歴等も扱われています。
4. 外部データと連携しやすく、分析・活用の汎用性が上がる
法人番号を共通キーにすると、部署・システムを横断した情報集約がしやすくなります。国税庁も利活用例として「取引先情報の集約」や「入力補助(自動補完)」などを挙げています。
結果として、CRM/SFA/MA/請求・債権管理などの連携設計がシンプルになります。
5. 業務効率化とコスト削減(そして品質向上)につながる
-
入力の手戻り削減(自動補完・名寄せ)
-
取引先マスタの重複・誤登録の抑制
-
集計・照合・監査対応の負荷低減
国税庁の利活用例でも、入力補助・集約・売掛金管理の効率化が挙げられています。
おわりに
法人番号は、単なる“番号”ではなく、企業データをつなぐ「標準キー」です。
DXが進むほど、データの名寄せ・連携・鮮度維持がボトルネックになりやすく、ここを解消できるかが業務効率と意思決定スピードを左右します。まずは取引先マスタのキー設計から、見直してみてください。
会社情報
株式会社B-Story
会社概要:https://www.b-story.co.jp/company
株式会社B-Storyは、デジタルマーケティングに取り組む企業を支援します。「実効性」と「実行性」をコンセプトに、データの蓄積・計測・可視化の視点で、戦略と実装を一緒に作り上げます。
※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
※当サイトを引用される際は、出典元(株式会社B-Story)を明記をお願いいたします。
※Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited.
※In the case of quoting this site, please specify the source of origin (B-Story,Inc.).