働き方改革の流れの中で、BtoB企業においても
デジタルトランスフォーメーション(DX)、デジタルマーケティング、データドリブンといった概念を用いた戦略や仕組みづくりが進んでいます。
しかし現実には、うまくいっている企業は決して多くありません。
その理由はシンプルです。
土台となる「会社情報管理」が整っていないからです。
本コラムでは、
なぜ会社情報管理がDXの成否を分けるのか
正しい会社名とは何か
会社情報管理を成立させるために何をすべきか
を、実務視点で整理します。
なぜ会社情報管理が必要なのか
正しい会社名とは何か
会社情報管理を成立させるためにすべきこと
BtoBにおいて、会社情報管理は極めて重要です。
なぜなら、顧客を「会社単位」で正しく把握できなければ、ビジネス判断ができないからです。
多くの企業が直面する課題は次の通りです。
旧社名や誤った社名が混在している
同一企業が別会社として登録されている
部門ごとに顧客データが分断されている
この状態では、
顧客分析ができない
セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング(STP)が機能しない
投資配分の最適化ができない
結果として、無駄な投資・無駄な施策が生まれます。
さらに、実は同じ会社に対して、
複数部門から異なる社名で重複したコミュニケーションを行ってしまうケースも少なくありません。
これは非効率であるだけでなく、顧客にとっても不信感を与える行為です。
この状態では、DXもデータドリブンも成立しません。
どれだけ高価なツールを導入しても、基礎データが崩れていれば成果は出ないのです。
※ここでの定義は、当社の実務上の見解です。
当社では、
法人登記された商号(登記上の会社名)を「正」とすべき
と考えています。
理由は単純です。
2020年現在、「正しい会社名」を一元的に定義している民間ルールは存在しないからです。
唯一の共通基盤は、
国に法人登記され、法人番号(13桁)によって一意に管理されている情報です。
法人番号には次の情報が紐づいています。
商号(会社名)
本店所在地(登記住所)
例えば「アシスト」という社名は、国内に2,500社以上存在します。
「株式会社アシスト」としても1,200社以上あります。
つまり、
会社名だけで企業を一意に特定することは不可能です。
一意に特定するためには、
法人番号(最も確実)
少なくとも「会社名 × 住所」
が必要になります。
電話番号やメールドメインは補助情報にはなりますが、
代表電話ではなく個人直通番号である
グループ会社で同一ドメインを使用している
といった理由から、主キーとしては不十分というのが当社の結論です
(500万件以上の企業・拠点データ検証に基づく見解)。
会社情報管理で最も重要なのは、
「会社を一意に特定できる状態」をつくることです。
逆に言えば、
特定できない情報は、ビジネス上「使えないデータ」になりかねません。
例えば、次の表記はすべて同一企業を指している可能性があります。
NTT
NTT
Ntt
エヌテーテー
エヌ・ティー・ティー
日本電信電話
日本電信電話(株)
ユーザーに自由入力させると、
このような「表記ゆらぎ」は必ず発生します。
これを後から人手で整備するのは、現実的ではありません。
時間もコストもかかり、完全には整いません。
フォームやSFAなど、
入力時点で会社を検索・選択させることで、会社を一意に保ちます。
この方法では、
法人番号
正式社名
住所
業種・規模
などを、ユーザーに入力させずに取得できます。
すでに溜まってしまったデータに対しては、
名寄せ・クレンジングによって正規化します。
会社名が不正確でも、
住所・電話番号・メールドメインなどの補助情報があれば、
精度高く正しい会社情報へ変換できます。
会社情報が正しく管理されると、
真の顧客構成が見える
類似企業のターゲティングが可能になる
投資優先順位を合理的に判断できる
ようになります。
これはABM(アカウントベースドマーケティング)の土台でもあります。
会社情報管理は、地味で後回しにされがちです。
しかし、すべてのDX・デジタルマーケティングの出発点でもあります。
データを整えないまま進むDXは、
穴の空いたパイプに水を流しているようなものです。
今こそ、会社情報管理を
「業務」ではなく「戦略基盤」として見直す時ではないでしょうか。
株式会社B-Story
会社概要:https://www.b-story.co.jp/company
株式会社B-Storyは、デジタルマーケティングに取り組む企業を支援します。
「実効性」と「実行性」をコンセプトに、データの蓄積・計測・可視化の視点で、戦略と実装を一緒に作り上げます。
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